熱を溜め込む都市

最近暑い日々が続いています。
温暖化のせいだという意見が大半です。
しかし、温暖化の影響を排除しても夏場の都市は快適とは言えません。
アスファルトとコンクリートに覆われた都市施設は直射日光の熱を溜め込みやすいのです。
都市ではない自然界の地面ではそのほとんどがバイオマスが覆っています。
バイオマスとは生物が生命活動により生産した産物の全てのことを言います。
生物が生産したもの、微生物が分解したものなどが大量に土中に含まれています。
その混合物には多くの水を含むことができます。
雨の日には水を吸収します。
晴れの日にはそれを蒸発させ、気化により地温を下げます。
更に、そこに植物が生えると蒸散により気温を調整する作用を増進させます。
植物体が生えると日陰ができて直射日光が地面に到達することを防ぐ効果も大きく作用します。
これだけのファクターを想像すると都市空間の熱の仕組みは非常にネガティブなことが分かります。

一部で新たな方針が見えるものの、私たちの生活はアスファルトを増やし、植物体を減らすポリシーは依然変わっていません。
自然との調和が都市には求められます。