屋外用木部塗装色の検討

屋外用の木部塗装は、紫外線や水湿による木材の劣化を防ぐ役割を担います。
また、木質ならではの表情と質感を残す浸透性のステイン塗料はこれらの塗料の定番です。
”咲いてく”ではこれらの塗料として、環境に悪影響を与えないものを選んで使用しています。
もう20年前にはオイル性のステイン塗料が定番でしたが、環境に悪影響を与えるため殆どが水性や植物油性に置き換わっています。
全てが置き換わったとは言いません。オイル性ステインを使用していた人たちの中には環境を意識した製品は性能が低いという感覚を持った人たちは存在します。この人たちの話を聞くと皆、新しい概念の塗料を使用したことがないようです。
私も、環境型塗料がなかった頃にはステイン系塗料というとオイル性のものを使用していました。
ある物件でosmoという塗料の存在を知り、使ってみることにしました。第一印象はオイル性の塗料とは異なり、刺激臭が非常に少ないこと。粘性が強く塗りにくい。乾燥が非常に遅い。隠蔽性(木目を隠す度合い)は高い。ということでした。
その時期から遠からず、今度は水性のガードラック・アクアという塗料を使用しました。
これはステイン塗料とペンキの中間に感じました。ペンキは木目を塗りつ潰す隠蔽性が非常に高いのが普通です。このガードラック・アクアの隠蔽性はペンキほど強くはなく木目を少し残す仕様であると感じました。

それで、これらの塗料と以前に塗装したオイル性のステイン塗料とを経年後に較べてみました。
ステイン系塗料はオイルが乾くと木部の荒れが出てくるのに対し、植物油性や水性ステイン塗料はそれが現れません。
オイル性のステイン塗料は、木質保護をオイルの濡れにより行っているのです。ですから、オイル気が数年後になくなると木肌が荒れてしまうのです。防腐剤は入っている様ですが、防腐性能もこれに応じて小さくなっています。

これらのことを見ていくとオイル性のステイン塗料の性能は環境型塗料に優っているとは言い難いということが分かってきました。

現在使用してるのは、植物油性のosmo、植物油性のリボス自然塗料、そして水性のガードラックです。

この度、水性塗料のガードラックを標準色に加え、また、植物油性塗料の色数を増やしたいと検討を進めています。
色の面から見れば、ナチュラルカラーを増やしたいと考えています。
本来の木質の色合いを強く出せればと。
表面を透明のステインを塗布したままで着色はなしというものも揃えたい。
木材の表面塗料の役割には、紫外線緩和、木部表面の変色防止が含まれているのですが、あえて『風化』が出せないだろうかと。

検討している色見本を撮影しました。



晴天に撮影しましたが、ちょっと明るすぎます。
取り直しが必要です。