ヒノキアスナロという樹木について
ヒノキアスナロは北海道南部から東北に自生するヒノキ科の樹種です。
この樹種の材木は防腐性能に優れていることが古くから伝えられています。
近代の研究ではヒノキチオールが多く含まれているためであると解明されました。
ヒノキチオールは抗菌物質として優れた性能をもっているのです。
このヒノキアスナロ材は防腐性に優れていることの他に、高い耐湿性も持っています。
湿気の多い環境で使われる木材として有用な性質です。
そして耐蟻性にも優れています。
その造作物を決定的に破壊するシロアリに強いことは長く使用できる重要な要素です。
これら3つがヒノキアスナロの認知されている特性です。
この他にも一般的に認知されていない特性があります。
表面の潤滑さがあげられます。
人の手に触れられる製品にはこの性質は重要で、素材の優しさが感じられる特性です。
素材のしなやかさがあります。
硬質で丈夫な材料はそれなりにあります。それらが加工によりささくれやすくなってしまったりすることは多々見受けられます。
また、強度が集中する部位にしなやかな性質の樹種を使うことは、応力を受け止めて分散する効果があります。
効果的に使って部位を作ることによって一般的な計測データでは現れない強さを持ち合わせることになります。
次に材料の軽さがあげられます。 耐久性に優れる樹種は比重が大きいということが一般的ですが、このヒノキアスナロ材はそうではありません。
最後に、現代に顕在しはじめた持続可能性という問題があります。
材料の生産に関してのそれは、伐採だけということではなく、次の世代に同じ森林材の供給見通しが立てられているかという問題があります。
これは次の世代ということだけではなく、その次の世代もまたその次も 循環して利用できる森林がなければなりません。
そういったことも考慮にいれて生産されている材料を使わなければならないのです。
そして国産材であること。
国内で使われる木質素材は日本のものを使用しなければおかしいと考えています。
日本には林業という産業があり、林業に従事する人々もまた国民であり、国家を支える働きをしています。
その働きは木材の生産のみに留まらず、山間の地域社会をつくり、山々を管理する役割をになっています。
これらの人々の生産した材料を使用せず、ただ一時的に安く上がるからという理由だけで海外の材料を使うことは裏切りであり、自分本位な行為とはならないでしょうか?
国内で生産されるものは経済を活性化させ、その循環により必ず全ての国民に還元されます。
日本国内で生産された材料で国内のものづくりをすることは数値以上に国を豊かにする力を持っているのです。
樹木だけでみても、様々な樹種の生産林があります。
適材適所に利用して豊かな国の経済を発展させることも可能なのです。
ヒノキアスナロ材のメリットを整理します。
1.耐朽性
2.耐湿性
3.耐蟻性
4.潤滑性
5.しなやかさ
6.国内産
7.循環生産林材
これらがヒノキアスナロを使用するメリットです。
SITECではヒノキアスナロで作る製品をASNARO©︎としてブランディングしています。
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