バッテリー式チェンソー

チェンソーといえば高馬力の2サイクルエンジンと相場が決まっていました。
筆者もスチール製の製品を使って木を伐採しています。

ガーデン管理を行い、高所の枝を選定する場合には、
まとまった量があれば作業製が良く安全性を考慮して高所作業車を用いるのが得策です。
しかし、それほど予算がかけられない小規模の場合、伸び代の大きい脚立を使用します。
脚立を使用して太い高枝を切る場合、片手は落下防止で塞がっています。
こんなとき両手をつかってエンジンをかけるチェンソーを始動させるのは至難の技です。
作業中もチェンソーは両手で作業しなければならないので危険極まります。

そこで、片手で操作できるチェンソーを買ってみました。
ガソリン不要で再生エネルギーの電源を使えばSustainableといえます。
パワーがないのが問題と思っていましたが、意外にも気持ちよく切れます。

マキタ18Vバッテリーチェンソー

最近の電気モーターは性能が素晴らしく、ドローンや電動工具にも使用されるブラシレスモーターです。
バッテリーも非常に高性能になっています。

これからはパワーが必要なチェンソーもバッテリー式が主流になりそうです。

新エネルギー

SDGsと森林木の仕事

エネルギー開発が活発です。
化石燃料でもなく、原子力でもありません。
再生可能エネルギーのことです。

現在、風力発電を筆頭に資本を集め、大規模発電所の計画があちこちで進められています。
欧州ではかなり進んでいて既に稼働済みですが、日本は出遅れています。
再生可能エネルギーとは、太陽光や風力、地熱、水力、バイオマスなどがあります。
ダムは環境に及ぼす影響が大きいので現在はあまり行われていません。
太陽光は20年ほど前から開発が進み、家庭用も普及しています。
風力発電では、住民の環境悪化が伴う問題がありました。
現在の話題はなんといっても洋上風力です。
海の上に風車を設置するものです。
数十基から100基ほどです。
大規模なものは秋田県沖、北海道石狩湾などが有名です。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは燃料費がかかりません。
維持管理費の経費がかかるのみです。
コストは下がるといわれています。

しかも、COP21などの方針とSDGsの評価から、大企業などの大手需要先は、同じエネルギーであっても化石燃料を使ったエネルギーには興味はなく、再生可能な発電方式のエネルギーを求めているといわれます。
この傾向は更に鮮明になると考えられます。

素材も同じように、環境を破壊することによって得られたものや、環境にネガティブな方法を取らざるを得ないものには価値が無いと言われるようになるはずです。

木材も持続可能な育林・伐採を行う森林から採られた材料や製品には価値があるが、環境破壊によって得られた木材には価値がなくなります。

企業のCSRがマネジメントされている企業からその傾向は大きくなる筈です。

日本の森林資源を比べてみる

プランター、大型、SITEC

日本の林業が産する樹種は様々である。
先日、ある屋外用道具についての会話を聞いた。
「これを木材で作るとしたらどのくらい持つだろうか?」顧客の問いである。
作り手は次のように応えたというのだ。
「3年くらいでしょうね。」
作るものと、使われ方が分からないが、3年という答えである。
これを答えたのが知り合いの家具屋さんだ。
そうなのだ、「屋外で使う木製品は3年」というのが一般的なのだ。
そして この概念は間違っているのだ。

木材というのは広い範囲で使われている。
例えば、
土木工事などでは目印としての杭や梁。現場では杭、垂木などと呼ばれ荒削りで使い捨ての材料だ。
北海道では生の松材が使われる。トドマツ材が主だ。
しかも防腐剤の使用や塗装処理などはしていない。
これを屋外で使用すると3年というのは妥当である。

しかし、もっと長く使えるものもある。
ヒノキ材で作られたベンチは10年以上の耐久性がある。
ベンチに関しては、マツ材でつくることが安価であることから、コスト重視の市場では多く見受けられる。
これも3年から5年というのが当たってる。

SITECが最初に作ったマツ材のプランターの耐久年数はやはり3年くらいだった。
プランターは湿気と土に接するので菌が大活躍する環境下にある。
工夫と改良を繰り返し使用の実践を行い、また改良するという年月を経た。
マツ材の限界は多くの工夫をすれば7年ほど持たせられるものもあることがわかった。
市場が求める耐久資材の耐用年数は10年であることを得ていた。
これをクリアするためには素材を変えなければならないことがあった。
ここで使ったのがヒノキアスナロ材だ。
当然、ヒノキアスナロ材で製品を作り使用実験をしてみる。
加工している時点でマツ材とは異なることは肌で感じた。
土を入れて植栽をしてみる。
年数を重ねて10年は持つことが分かった。

これらの経過から得られたことは、
屋外で使用する木材の耐久年数は、3つの要素による。
⑴.素材
トドマツ、アカマツ、カラマツ、スギ、マキ、ヒノキ、ヒノキアスナロなど。

⑵.設計
水湿を避け、濡れても素早く乾燥する構造であるか。
割れが発生しない構造としているか。
痩せても崩れない構造であるか。
保守が可能な構造であるか。

⑶.使い方
大事に使う工夫があるか。
木材だから使い捨てだという感覚で使用していないか。
使用する年数を意図し、調達から廃棄までのマネジメントがあるか。

屋外で使用する木製品はマネジメントにより10年以上持たせることが可能なのだ。