物理学の分野では相対性理論は画期的な発見であった。
絶対的な事象で物事を見ると、主体にとってはプラスであってもマイナスに見えることがある。
しかも、現実的な問題では、主体から見てどうであるかが問題で、絶対量には意味がない。
このことは社会における人間心理にも当てはまることだ。
例えば、兄弟において、
父親が、2人の兄弟を可愛がっている。
どちらも可愛がっているのだが、兄への愛情はより強く、第三者からの目で見てもそのように見える場合。
この場合、二人とも可愛がられているのだから、『二人とも幸せだと感じなければバチが当たる』といわれるのが日本の風習だろう。
しかし、そうはいかないのが人間心理である。
主体が一人きりだと気にならないことも、比較できるものがある場合はそれが基準となる。
企業の内部にもこのような人間関係は存在する。
報酬を受けて行われる業務においてということならば、社会人として分別をつければ解決すると考えられる。
しかし、分別がつけにくい場合もある。
財産や権限の譲渡などの場合には難しい。