北海道GARDENに志向変化の兆候

ガーデニング・デベロップメント ”咲いてく”ではもう大分以前からGardenの考察をしています。
プロダクトとしてのWEBページばかりを発信していますが、本来はガーデン・デベロップメント(ガーデン開発者)との気概を持っています。

観光ガーデンや商業ガーデンを見て回ったり、植物の生長について研究したり。
観光ガーデンの造成業務に参加したり、商業ガーデンの管理に参加したり、行政ガーデンのオペレーション業務を体験したこともありました。
そこで必要と感じたもののスキリングを行い、ビジネスマネジメント、ホスピタリティー、造園、土木それぞれの施工管理技士、重機の操縦、安全管理などの資格も取りました。

なぜその様なことをしているかというと、自分の手でGARDENをつくりたいという気持ちが強かったからです。
その根本はやはり植物やGARDENが好きだからなのでしょうね。
そして、その中でお金を得るために行なっているのがGARDENに関するプロダクト・デザインと販売なのです。

さて、GARDENについていうと、好きだからという理由だけでGARDENをつくることは、ビジター・サービスとしては受け入れて貰えません。
有料の観光GARDENや、企業による商業GARDENは、それぞれに目的があり、経済活動に絡んでいるから、その目的に触れなければお金は稼ぐことはできないからです。
つまり、ガーデナーが他人の資金でGARDENを作るためには、企業の目的を理解した上でビジターが満足するサービスを提供しなければならいのです。
自由な動機づけだけで作るわけにはいかないのです。
しかし、日本においてのガーデナーは自己実現の手段だと考えている人が多く、ユーザー体験を考えている人はとても少ないのが残念です。

あっ、もちろんここで記していることは商業に関わるガーデンのことです。

この度の記事は、北海道GARDENの志向が変わってきたということを書きたかったのです。
北海道には有名なガーデンが10ヶ所前後あります。小規模なものや規模の小さなものはもう少し数は多いですが。
これらの有名なGARDENは、位置付けとして観光ガーデンです。入館料により成り立っています。
本来、入館料を徴収してGARDENを成り立たせるにはかなり厳しい状況にありました。
大人気のガーデンが一つか二つあるくらいで、それ以外は難しい運営状況だと聞いています。

北海道におけるGARDENで、早い段階で開発されたものの中にえこりん村の銀河庭園があります。
ここは運営元によると【テーマパーク】とされています。
えこりん村は、名前のとおり【エコロジー】を売りにしているのですね。
エコロジーというと現在はSDGsに代表される活動があります。
SDGsはMDGsを経て2015年に国連で採択されましたが、えこりん村の開園は2005年です。
ハンバーガーレストランとしての運営企業が、SDGsよりも以前にエコロジーを掲げて作ったテーマパークなのです。
えこりん村の園内にはフードロスを減らす再生プラントなども独自の設計により設置されています。

その中の銀河庭園は有料になっているのですが、来季2025年の営業から閉園し、【エコロジー】を広げるためのGARDENとして再出発するというアナウンスがありました。

このことは、日本におけるGARDENの全体的な位置付けが変わる予感がしています。
企業の社会的責任が問われる風潮がある時代に、GARDENが企業のイメージを表す役割を担うということが重要視されることになりそうだということです。

SITEC GARDEN