ここ10年ほど、札幌の市街地に頻繁にヒグマが出没する。
つい1週間ほど前から筆者の住む町内にも現れていた。
市街地につき、危険性があるので駆除するために警察やハンターが辺りを見回っていた。
こういう場合にはヒグマに詳しい専門家も調査に入る。
周辺の調査をすると、ドッグフードや煮干しがばらまかれている痕跡があったという。
何者かが熊に餌付けをしていたらしいとの見解だった。
1週間ほど経た昨日ヒグマはハンターによって駆除された。
若い個体だったという。
自然界に生きる生物が生きるために食物を探し山野をさまよう。
人間社会に入り殺された。
日本の社会では野生生物に餌付けをしてはならないというルールを作っている。
それが法である。
先日庭にあるクルミの木にエゾリスが訪れた。
しばらく木の頂や幹を走り回り遊んでいた。
地上に降りた瞬間どこからともなくノラネコが現われ逃げるリスを追いかけて消えた。
それからエゾリスを見ない。
この辺はノラネコに餌付けをしている人が住んでいる。
おかげで10匹のネコが我が物顔でうろついている。
エゾリスは在来生物でノラネコは外来生物である。
都市には社会のルールを守らない人がいる。
札幌ではカラスやキタキツネに餌付けをする人もいる。
環境のリテイラシーが低いということも言われるが、その前に社会の一員として法は守らなければならないだろう。
生物多様性を守るためにも社会の法が尊重されなければならない場合がある。