通気性の考え方 ~大型プランター、大型植木鉢について~

GIGA型の超大型プランターの植栽事例は排水性・通気性に優れ樹木の植栽に適する
レイズドベッドの通気性を作る用土構造

SITECから大型プランターについての考え方です。

植木鉢、プランターの排水性はいつでも話題に上がります。
排水性というと「水が溜らなければいいのだな」と考えがちです。
しかし、本質はだいぶ異なります。

排水性の必要性は通気性にあるのです。
土を沢山入れる大型プランターでは特に重要です。
にも関わらず最も理解されていないことの一つとなってしまっています。

土の中には植物が生命活動を行うために必要な微生物が活動しています。
植物はそれ自体では生きていけませんので、この生物が居なければ植物は死滅します。
このことは人間が腸内細菌やその他の常在菌無しでは生きていけないのとまったく同じことなのです。

土の中の生物には植物と一体化する菌根菌が重要な役割を果たします。
これら微生物の多くは生命活動を行う上で酸素をエネルギー源とします。
ですから、プランターの中は酸素が行き渡るように通気性を良くする必要があります。

こんなお話しをすると「地面はどうなんだ? 地面は通気性は悪いじゃないか!!」 というお言葉がよく聞かれます。
植物が良く育つ地面も酸素供給が頻繁に行われています。
地面には地上からは見えない水の流れがあり、その流れに酸素やミネラルが含まれます。
その他に動物が坑道を掘ったり、ミミズなどが耕したりという作用もあります。
反対に地下水の流れが滞っている場所もあり、そのような場所は排水性が悪く植物は育ちません。
泥炭地などはその極端な例です。
また、排水性の良い土地でも地面からの深度が大きくなるにつれ酸素が少なくなります。
植物の根を観察すると分かるのですが、良く根が発達するのは地上から数十センチ迄のところです。
この深度スペースは好気生物(酸素を必要とする)の生命線になっています。

話を元に戻しプランターについてです。
プランターの中は四方を壁に囲まれています。
当然酸素供給の条件は良くない状態になりがちです。
プラスチック製の植木鉢をひっくり返すとよく分かりますが根は発達しません
表層以外の他からは酸素供給が受けられないということの証です。
同じ鉢でも素焼きの鉢などは側面の微孔から少しずつの酸素供給があるため、根とそれに一体化した菌根(根のように見える菌糸)が植木鉢の内側に密生します。 このような状態は非常に良い状態です。

小さいプランターや植木鉢は表層からの距離が短く酸素供給は受けやすいので問題になりませんが、大型プランターではそうはいきません。

美しい花を育てたいのであれば通気性の工夫が必要条件になるのです。

SITECのフラワーベッド・ベースは植物の生育環境を最大限にする工夫をしています

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