最も多いのは建築物の屋上に緑を作ることです。
これは行政の指針でヒートアイランド現象の緩和ということが主目的で行われてきていました。
更に、ここ数年来ではSDGsをはじめとするサスティナビリテーの考え方から重要性が強調されています。
屋上緑化は最近の建物では当たり前の様に施されています。
一括に緑をつくる方法は多くの企業などが開発している最も簡単な方法です。
しかし、大きな面積を緑化するための機能的な方法は緑を増やすということからすれば効率が良いのですが、多くの場合、憩いの場を作るという造園的な方法とはかけ離れています。
例えばランドスケープアーキテクチャーたちは、緑化だけを行うわけではなく、植生を研究し社会的ニーズの都市公園などの考え方を合わせてデザインしています。
そのようなデザインの中には立体的になる様にアンジュレーションをつける手法などが取り入れられます。
そして樹木の配置も立体効果のひとつです。
樹木を配置するには地被の厚さが必要になります。
要求通りの厚さが設けられる施設だといいのですが、屋上などの場合なかなか難しいのが現状です。
そこで、代役となるのがフラワーベッド・ベースの大型ポットです。
比較的大きな樹木を植えられるポットなどもあります。
そして、ポットを使用することのメリットもあります。
屋上などの防水層や排水設備に植物が干渉しない様に境界を設けることができるからです。
また、建築物のメンテナンス時に容易に移動できることもメリットです。
ポットの大きさは強風で転倒しにくいものを選ぶ必要があります。
転倒の可能性を検討するに当たっての要素は、設置場所の環境を整理する必要があります。
環境の要素は、最大の風力、風除けの有無などです。
ポットの大きさと用土や樹木本体の重量の検討も必要です。
ポットと樹木の関係では樹形が風を受ける割合も考慮しなければなりません。
これらは基礎データが存在しないので計算式では算出できません。
このような検討では樹木植栽の経験が多い植木屋さんに聞いてみるのが良いかもしれません。
ポットを使う樹木植栽では鉢の容量が大事です。
樹木は草本などよりも多くの水を必要とします。
樹木は幹や枝の体積が大きいため保水力はありますが、根が水を吸えない環境下ではそれらの水が滞ります。
葉は幹や枝からの水分供給でイキイキとしていますが、幹は水ポテンシャルの低下で空洞化することがあります。
こうなると回復に時間がかかったり、根が水を供給できない状態が長い場合回復が不可能になります。
葉に水不足の症状が出てから慌てて水やりをして間に合わないことも少なくありません。
ポットで樹木を植栽する場合、必ず定期的に水やりする必要があります。
雨が降ったからいいということはありません。雨は高々数ミリしか降りません。
必ず習慣的に水やりが必要です。
植栽プランを立てる場合、必ず水やりの計画を入れておく必要があります。
水やりの水量はポットの底から水が流れるほどに行う必要があります。
用土全体に水が行き渡ると底から流れ出ます。
定期的に水やりを行うので、鉢や用土は排水性が優れた構造が必要です。
水が滞っては根腐れを起こす可能性があるからです。
ポットに植える樹木は初めから大きなものを選択せず、小さいくらいのものを環境に慣らして育てていくのがお勧めです。
SITEC GARDEN SHOPでも様々なポットをご用意しています。