プランターの寄せ植えは楽しいものです。
難しく考えないであくまでも自分風に。
自分の好きな植物を入れ込んで綺麗に咲いてくださいねとばかりに仕上げをします。
いきいきとした植物で快適なガーデンを作ります!
レイズドベッドとは何か?
レイズドベッドは英国で考えられた花壇づくりの方法です。
Raised :上げられた、持ち上げられた(意図して)
Bed :花壇
Raisedbed:持ち上げられた花壇
例えば、地面と同じ高さの花壇があったとして、そこで花々を手入れするのは大変です。
しゃがんだり、腰を曲げたり窮屈な姿勢をしなければなりません。
その上、足元の地面を手入れしたりするのですから長い時間だとかなり苦しいものです。
苦労が発見を誘発します。
作業台やテーブルの原理で、自分よりも高いところに作業スペースがあることは作業性が高まります。
これをベッドつまり花壇で行おうとする考え方から発案されたものがRaisedbedです。
レイズドベッドの高さはその目的により様々です。
立ち姿勢で作業、着座姿勢での作業、しゃがんだ姿勢での作業。
その他にもありそうですね?
さて、日本にレイズドベッドが紹介されたのはガーデニング文化の広がりができてきた1990年代です。
”これがあると作業性が良くなる”という考え方よりもノーマライゼーションの思想からの広がりに同調してきたものがインパクトがあったようです。
当時はノーマライゼーションの考え方もあまり理解されていませんでした。
”どのような身体の個性に対しても普通に生活できる社会をつくる”
というのがノーマライゼーションの考え方です。
この頃、日本ではノーマライゼーションの実現を目指すバリアフリーということが国の政策としても注目され始めてきました。
”バリア・フリー”(Barrier Free)はノーマライゼーションを阻害する壁を撤廃することです。
公共事業で最初に行われたバリアフリー事業は公園(公共)でした。
”障害のある子も、そうでない子も一緒に仲良く遊べる公園をつくりたい”
というある個人の思いとノーマライゼーションは重なったのです。
その中で車椅子でも使用できる砂場というものを作りました。
テーブル式の砂場で、車椅子で使用できます。
反対側はテーブルと同じ高さの地面に繋がっていて、車椅子で使用しない子供はそちら側から入って一緒に遊べるというものです。
このとき”車椅子で使用できるレイズドベッド形式という花壇が英国にあるよ”という情報をガーデナーが教えてくれました。
このことが広がり、造園の業界では着座姿勢で使用するものがレイズドベッドなのだと認識する人が多くなりました。
言うまでもありませんが、レイズドベッドは(意図して)上げられた花壇ですので、この形式だけということはありません。
作業性やノーマライゼーションの有効性以外にも、レイズドベッドの効果はまだまだあります。
特に最近注目されていることは、レイズドベッドにすると植物がよく育つことがあげられます。
用土の排水性を高めて乾燥を促すため、土壌通気性が高まり、好気性の土壌菌が増えて植物に有用な環境をつくるということです。
”ケミカル”(化学合成)によるものよりも、オーガニック(生物由来)なものを選択する人が多くなってきた現代、
土壌菌の働きに期待が高まっているようです。
都市の中でレイズドベッドを使用すると大きな花壇を作ることができるということもその他の効果です。
デザインや色合いも都市のアイデンティティーに一致するものを選択することにより、個性を引き出すことができます。