Biotopというワードを時々耳にします。
あいまいさや誤解が多い用語になっています。
本記事はBiotopついて記載致します。
Biotop とは野生の生物空間を指すドイツ語を起源としたワードです。
日本では作られた生物空間を指したり、作られた池を指すことが多いのですがそれは本来の意味とは異なります。
これは人工的に生物空間を模した空間を作った事例から、それがそのものだと思い込んでしまった人が紹介したからでしょう。
Biotop つまり野生生物空間は、生産者としての植物、消費者としての動物・昆虫、そして分解者の微生物などが相互の働きを循環させて存在します。
例えば、森林には樹木が目立ちますが、樹木や草などの植物には昆虫をはじめとした虫などが生息し、それよりも大きめな両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類も生存しています。水辺には湿地植物や水生植物に魚類が棲みついていることもあります。
樹木や草などの足元には土壌があり、目に見えなくとも膨大な数の微生物やカビなども生き続けています。
このようなものがBiotopの一つです。
海洋や極地にも様々なBiotop が存在しています。
SDGsなどの環境目標などを見ると生物多様性という項目があり、そのポリシーはビオトープの維持に他なりません。
余談になりますが、人工的につくられた空間であっても、自然化し持続的に再生するものはBiotop と呼んでも誰も異論は唱えないでしょう。