ESGの都市エクステリア・ベンチ

ガーデンベンチの背景

ESGとはEnviroment、Social 、Governanceの略で使われます。
最近は非常に頻繁に出てくるワードです。
日本語では環境、社会、統治という意味になります。

企業とは何かという答えとして、「利益を追求する組織」という答えがありました。

現在から未来に向かってこの答えは間違いです。

現在の国際的見地に立つ企業の目的は、

『環境、社会、組織統治を適切に事業慣行に入れた事業主体』ということになります。

そのキーワードがESGという訳です。

”咲いてく”ではESG事業として国産の林産材を使用した製品づくりを行なっています。
事業者が消費者との仲介として付加価値を創造し、消費者に製品を届けます。

経済は社会の意思として森林の管理と未来のビオトープを育てる資金として機能します。

ESGの製品として都市で使用する屋外用ベンチがあります。

使用することで森林の環境を向上させる機能があります。

里山を持続させるマネジメント 〜地域材を利用して都市に花を〜

プランター,大型

咲いてくは人が持続的に生きて行ける環境づくりをマネジメントします。
その中の一つの行動として、人間の生活を支える森を育てる事業を継続的に行なって生きたいと考えています。
現在の都市社会には膨大な人数の人々が生活しています。
しかし、人間が生きていくために必要なバイオマスは都市には殆ど存在しません。

都市が必要とするバイオマスは自然の中や里山・里地が提供しているのです。

咲いてくでは里山を整備する事業として日本の林産材を育て・利用することを推進しています。
植林 → 育林 → 伐採 → 植林…を繰り返して資源を枯渇させずに利用し、環境を整える森林の機能を最大にする事業です。

現在行なっているのは、地域材の利用促進を考慮した地域山林の利用です。
北海道産材のカラマツと青森県産のヒノキアスナロを組み合わせたフラワーベッド ベースを製品化しています。
製品は都市景観を彩るものです。

このように、山林の資源を利用して都市景観の質を向上させ、同時に都市経済を森林管理に循環させる事業を確実に作り上げたいと考えています。

製品は都市での利用に配慮したデザインと機能を持ち合わせたものを狙って作られています。

また、海洋環境や土壌環境を汚染する再生不可能なFRP製品の利用を食い止めるためにも地域木材を使用した製品の普及に努めます。

木材防腐剤の問題点

日本においては屋外で使用する樹木材料の防腐処理は当たり前になっています。
湿気が多い環境でカビによる腐蝕を阻止するためだということです。
しかし、防腐処理は生物の活動を化学薬品によって死滅させるものです。
このため、目的以外の生物や環境においても予測できない影響を与えてしまう可能性が排除できません。木材防腐剤の歴史は環境への悪影響に関する法律や世間の批判を回避するかたちで更新してきているのです。
その都度の真新しい説明を行いながらも、安全であるとは言い切りません。

木材の腐食防止には薬品を使わない方法もあります。
しかし、現在は都市社会の価値観ではこれは支持されません。

この先、私たちには地球の持続性を保ちながら木材を使用していくことが求められます。
木材の腐食についてもう少し理解を深めて利用することが求められます。
木材の腐食を阻止する方法について考えてみたいと思います。

木材はもともと分解しやすい素材ではありませんが、水、酸素、温度の3要素の程度によって腐食が進みます。
これらのどれかが欠ければ腐食は進行しません。

例えば、
水がない環境として、砂漠の中の木材を見てみましょう。
マルコポーロで有名なシルクロードに存在した都市”ローラン”は4世紀迄栄えていました。なんらかの気候変動によりその地帯から水がなくなり、やがて都市は衰退し人の住めない砂漠になったのです。
そのローランの遺跡には墓地があります。墓碑として木材を砂丘の上に突き刺しています。この遺跡は紀元前二世紀からのものです。
現在まで木材の墓碑が残っているのは砂漠によって木材の分解が阻止されてきたためです。

酸素のない環境としてはイタリアのベネチアが好例です。
ベネチアは河口の地盤の弱い環境に作られた都市です。
建物が沈まないように木の杭が水中に打ち立てられています。施工されたのは1400年も前のことだということです。現在もそれが機能しているのは水中とその下の泥の中は酸素が非常に希薄であるために木材が分解されないからなのです。

温度については年を通じて低温の環境では有機質は分解されにくくなります。
これは木質分解に関わる微生物が低温下では活動できないためです。
泥炭地を形成するような低温地帯では植物遺体が完全に分解されません。
もっと極端な例をとると永久凍土に埋まる生物遺体や木材は腐食せずに残っています。

これらのことを理解しながら、防腐剤に頼るのではなく、使用場所、使用方法を検討してものづくりの計画を進めていく必要があります。