モノの使う「期間」

業務用 プラスチック プランター

私たちの身の回りにあるモノにはそれぞれに使用期間がある。
普段は殆ど意識していない。
もっというと全く意識していない。

しかし、少しは想定しているものもあるかもしれない。

例えば耐久製品の代表で自動車がある。
新車を購入する場合、使用期限の目安は決めていると思う。

家はどうだろうか?
新築で立てるとしたら何年使うと考えるだろうか。

新築マンションを購入しようとして何年住むことを想定するだろう。

自動車では10年くらいか。
新築の家は30年くらい。
マンションで10年くらい。

家具はどれくらいなのだろう。
応接椅子は。
食卓テーブルは。
書斎の机は。
子供の学習机は。

これらはせいぜい10年くらいか。

屋外ではどうだろう。
物干し竿は、縁台は、ベンチは、植木鉢は、

家以外のものはだいたい10年くらいを想定していないだろうか。
私たちはモノを調達する場合、考えていないようでも無意識が働いている。

私は以前、業務で会う人々に耐久性の問いかけをした。
家の話はさておき、殆どの人の耐久性製品に求める試用期間は10年だった。
15年でもなければ、5年でもなく。
人によっては「ずっと!!」という超人的な理想を持っている人もいた。
極限値ということで統計から削除して考えたい。

高度成長期からバブル期にかけて優雅なモーターボートやヨットが流行った。
殆どは複合プラスチックのFRPで作られた船体だ。
作るのは簡単で安く上がったため大量に売れた。
しかし、殆どが一代限りで使うモノで、高齢になったり他界した場合に世に残る。
社会に与える影響の他に自然環境に与える悪影響を残すのだ。

私たちはモノを購入する場合、この無意識を意識化して考える必要がある。
使い終えて10年後にはどうするのか。
廃棄の方法はどうするのか。
次の世代の世に形が残ってしまって迷惑をかけないのか。

素材選びも大切だ。
私たちの先祖は木や自然物でモノをつくった。
遺していってもいつしか消えてなくなる。
私たちに迷惑は殆どなかった。

私たちの時代に使ったモノは

日本の森林資源を比べてみる

プランター、大型、SITEC

日本の林業が産する樹種は様々である。
先日、ある屋外用道具についての会話を聞いた。
「これを木材で作るとしたらどのくらい持つだろうか?」顧客の問いである。
作り手は次のように応えたというのだ。
「3年くらいでしょうね。」
作るものと、使われ方が分からないが、3年という答えである。
これを答えたのが知り合いの家具屋さんだ。
そうなのだ、「屋外で使う木製品は3年」というのが一般的なのだ。
そして この概念は間違っているのだ。

木材というのは広い範囲で使われている。
例えば、
土木工事などでは目印としての杭や梁。現場では杭、垂木などと呼ばれ荒削りで使い捨ての材料だ。
北海道では生の松材が使われる。トドマツ材が主だ。
しかも防腐剤の使用や塗装処理などはしていない。
これを屋外で使用すると3年というのは妥当である。

しかし、もっと長く使えるものもある。
ヒノキ材で作られたベンチは10年以上の耐久性がある。
ベンチに関しては、マツ材でつくることが安価であることから、コスト重視の市場では多く見受けられる。
これも3年から5年というのが当たってる。

SITECが最初に作ったマツ材のプランターの耐久年数はやはり3年くらいだった。
プランターは湿気と土に接するので菌が大活躍する環境下にある。
工夫と改良を繰り返し使用の実践を行い、また改良するという年月を経た。
マツ材の限界は多くの工夫をすれば7年ほど持たせられるものもあることがわかった。
市場が求める耐久資材の耐用年数は10年であることを得ていた。
これをクリアするためには素材を変えなければならないことがあった。
ここで使ったのがヒノキアスナロ材だ。
当然、ヒノキアスナロ材で製品を作り使用実験をしてみる。
加工している時点でマツ材とは異なることは肌で感じた。
土を入れて植栽をしてみる。
年数を重ねて10年は持つことが分かった。

これらの経過から得られたことは、
屋外で使用する木材の耐久年数は、3つの要素による。
⑴.素材
トドマツ、アカマツ、カラマツ、スギ、マキ、ヒノキ、ヒノキアスナロなど。

⑵.設計
水湿を避け、濡れても素早く乾燥する構造であるか。
割れが発生しない構造としているか。
痩せても崩れない構造であるか。
保守が可能な構造であるか。

⑶.使い方
大事に使う工夫があるか。
木材だから使い捨てだという感覚で使用していないか。
使用する年数を意図し、調達から廃棄までのマネジメントがあるか。

屋外で使用する木製品はマネジメントにより10年以上持たせることが可能なのだ。

森林と連携した都市ManagementのModel

森林とSDGs

SDGsを引用して行動目標を理解したとして、具体的行動とはいったいどのようなことでしょうか?

「森林が大事だから守らなければならない」

「住み続けられる都市をつくらなければならない」

環境に配慮した行動。
都市を住みやすくする行動。

さまざまな改善しなければならない問題が山積しています。

さて、一体どうすればいいのか?

”咲いてく”ではモデルとして森林を起点に行動を行なっています。

◾︎ 住み続けられる都市をつくるには森林の効果が欠かせません。
CO2の吸収、素材としての森林資源、再生エネルギーとしてのバイオマスの生産などは一般的によく知られていることです。

その他にも、気候安定化の効果、生物多様性の確保、水源の涵養地、雨水流出安定、土砂流出災害防止、人の保養効果など揚げるときりがないくらいです。

森林がなければ都市は存在できません。

森林には天然林と人工林があります。
天然林は人の手を必要としない森林です。
一方、人工林は主に都市づくりの材料を算出するために改造された森林です。
人と自然の効果が助け合うことにより機能する森林です。
この機能を維持し、地球環境改善に役立てるためには人が森に働き続けなければなりません。
社会が森林に効果的に働きかけるためには経済活動としての林業が必要です。
林業が都市経済に連携をとるためには、もう一度森林の産物を経済にのせる必要があります。

”咲いてく”は持続可能な森林と都市のあり方のモデルとして、森林の資源で都市景観をつくる資材を供給しています。

これらの製品は都市で使用されることにより森との連携を取ることができるのです。