SITEC GARDENでは現在花盛りです。
リペアした製品の花々も色づいてきました。
レイズドベッドとは? そのメリットはガーデニング姿勢を改善することだけではない?
その目的は、作業のしやすさを求めることにあります。
この方法は英国で発明というよりも試行され、Raised bedと呼ばれました。
命名したというよりも、高くした花壇というような表現であったかと考えられます。
「窮屈な姿勢もしんどくなったから、花壇を高くしてみた」という感じでしょうか。
英国人はこういうのが多いですね?
シャベルなんかも腰をかがめなくても良いように長柄のものを使います。
ところで、日本でレイズドベッドという表現が紹介されたのは、1994年頃です。
日本の場合は、欧米で発展していたノーマライゼーションの具体的な導入を検討し始めた時期でした。
ここから社会のバリアフリー化が求められ、先ず公園のバリアフリーが進められました。
ここで、車椅子でも使用出来るレイズドベッド式「砂場」が作られたのがその最初の事例になります。
これは、車椅子の高さで利用できるテーブルの寸法を設定し、それを叶える砂床を作ったのです。
その発想から、『レイズドベッドとは車椅子で使用できる花壇のことだ』というのが造園・公園関係者の一般認識になりました。
イングリッシュガーデン関係者の間ではどちらかというと構造物によって用土を取り囲み、植え床を高くした花壇という認識があり、噛み合わないことが多かったのです。
どちらもレイズドベッドなのですが。
レイズドベッドはガーデニング作業をしやすいように『植え床を上げた花壇』のこと全般を指します。
作業のしやすさを理由に高さを変えた植え床をガーデニングではレイズドベッドと呼びます。
都市ガーデニングのアイテムとして、フラワーベッド・ベース製品を開発しているSITECでは、ガーデニング姿勢の改善以外のメリットを見出して紹介しました。
これが現在のレイズドベッド製品です。
そのメリットとは、植物の生育環境のメリット、移動性のメリット、仮設ができるメリットなどです。
レイズドベッドの優れた面を見ると、植物の生育状態が良いということが挙げられます。
これは、周りの地面よりも高い位置の植え床になるために、排水性が良くなり、それに応じて土壌微生物の活動にも助けられて通気性が良い土壌が作られることにあります。
この良好な用土環境は、植物の活動や菌根菌の働きも相乗してさらに良い土壌を作る循環ができるのです。
レイズドベッドやプランターでの植栽は水やりの手間がかかるかもしれませんが、理想的な土壌環境を作ることができるのです。
さまざまな植物で通気性に優れたレイズドベッドやプランター植栽を試してみくてください。
さて、SITECの開発したフラワーベッド・ベースには大きく分けて4つのアイテムがあります。
【フラワーベッド・ベース】
1.フラワーベッド・フレーム(広範囲低床型)
2.フラワーベッド・コンテナ(移動可能型)
3.フラワーベッド・テーブル(テーブル型高床型)
4.フラワーベッド・ポット(樹木植栽型)
これらのフラワーベッド・ベースを組み合わせて使用することにより都市ガーデニングの可能性は広がります。
フラワーベッド・ベースの販売サイトはこちらです。
大型ポット(植木鉢)を使う樹木植栽について
最も多いのは建築物の屋上に緑を作ることです。
これは行政の指針でヒートアイランド現象の緩和ということが主目的で行われてきていました。
更に、ここ数年来ではSDGsをはじめとするサスティナビリテーの考え方から重要性が強調されています。
屋上緑化は最近の建物では当たり前の様に施されています。
一括に緑をつくる方法は多くの企業などが開発している最も簡単な方法です。
しかし、大きな面積を緑化するための機能的な方法は緑を増やすということからすれば効率が良いのですが、多くの場合、憩いの場を作るという造園的な方法とはかけ離れています。
例えばランドスケープアーキテクチャーたちは、緑化だけを行うわけではなく、植生を研究し社会的ニーズの都市公園などの考え方を合わせてデザインしています。
そのようなデザインの中には立体的になる様にアンジュレーションをつける手法などが取り入れられます。
そして樹木の配置も立体効果のひとつです。
樹木を配置するには地被の厚さが必要になります。
要求通りの厚さが設けられる施設だといいのですが、屋上などの場合なかなか難しいのが現状です。
そこで、代役となるのがフラワーベッド・ベースの大型ポットです。
比較的大きな樹木を植えられるポットなどもあります。
そして、ポットを使用することのメリットもあります。
屋上などの防水層や排水設備に植物が干渉しない様に境界を設けることができるからです。
また、建築物のメンテナンス時に容易に移動できることもメリットです。
ポットの大きさは強風で転倒しにくいものを選ぶ必要があります。
転倒の可能性を検討するに当たっての要素は、設置場所の環境を整理する必要があります。
環境の要素は、最大の風力、風除けの有無などです。
ポットの大きさと用土や樹木本体の重量の検討も必要です。
ポットと樹木の関係では樹形が風を受ける割合も考慮しなければなりません。
これらは基礎データが存在しないので計算式では算出できません。
このような検討では樹木植栽の経験が多い植木屋さんに聞いてみるのが良いかもしれません。
ポットを使う樹木植栽では鉢の容量が大事です。
樹木は草本などよりも多くの水を必要とします。
樹木は幹や枝の体積が大きいため保水力はありますが、根が水を吸えない環境下ではそれらの水が滞ります。
葉は幹や枝からの水分供給でイキイキとしていますが、幹は水ポテンシャルの低下で空洞化することがあります。
こうなると回復に時間がかかったり、根が水を供給できない状態が長い場合回復が不可能になります。
葉に水不足の症状が出てから慌てて水やりをして間に合わないことも少なくありません。
ポットで樹木を植栽する場合、必ず定期的に水やりする必要があります。
雨が降ったからいいということはありません。雨は高々数ミリしか降りません。
必ず習慣的に水やりが必要です。
植栽プランを立てる場合、必ず水やりの計画を入れておく必要があります。
水やりの水量はポットの底から水が流れるほどに行う必要があります。
用土全体に水が行き渡ると底から流れ出ます。
定期的に水やりを行うので、鉢や用土は排水性が優れた構造が必要です。
水が滞っては根腐れを起こす可能性があるからです。
ポットに植える樹木は初めから大きなものを選択せず、小さいくらいのものを環境に慣らして育てていくのがお勧めです。
SITEC GARDEN SHOPでも様々なポットをご用意しています。