北海道産カラマツは100%植林樹

チューリップ 寄せ植え

北海道産の林産樹木の代表はエゾマツ、トドマツとカラマツです。

エゾマツは北海道の自生種の中でも大木になる松です。
日本の楽器の一大メーカーのピアノは伝統的にこの樹種で作られているそうです。
軽さ、狂いの少なさ、響きなどのバランスが良いのでしょう。
造林・育林により大切に守り続けられています。

★トドマツの製材は白身、軽さ、柔らかさで多くの場面で使われています。
素直な材質なので小径木からも製材することが出来るので割安に取引されています。

エゾマツ、トドマツとも屋外で使用する樹種ではありません。
材のカビに対する耐性が低く、濡れるところに使用すると耐久性が他の樹種よりも劣ります。
(※他の樹種とは日本の林産材、スギ、ヒノキ、ヒバ、カラマツ、アカマツ、など)
要は屋外で湿気に晒される箇所で長く使用する製品には向かない材質です。

★カラマツはやや赤み、重厚で硬く強靭な素材です。
多くの樹種の中でも非常に高い強度を発揮します。
タンニン分が多く、湿気にも耐性があります。
油脂分が多くヤニが出るのが難点です。
小径木は捻れの発生もあるので注意が必要です。

このカラマツ、長野県が全国一の生産量を誇ります。
第二の生産地が北海道ということになっています。
北海道にはもともとカラマツは自生していません。
明治初期、北海道の産業振興のために多くの有用樹種が植えられました。
その中で北海道の気候に合っていた樹種がカラマツだったということで植林されたのです。

造林初期から比較的若いカラマツの間伐材は捻れが多く、狂いによる弊害で評判がよくありませんでした。
このことからカラマツは性質が強く狂いやすいと言われるようになりました。
しかし、大径化した現在のカラマツは狂いが言われているほど多くはありません。
北海道のカラマツはもっと有効利用された方が良いでしょう。

地域材の利用は地産地消という考え方があります。
地方で産出したものは地方で消費しましょうという考え方です。
しかし、首都圏・大都市圏に対すつ地方が存在して均衡のバランスをとるということは、地方の産物は地方だけの消費ではなく都市圏の消費も考慮しなければならないということになるでしょう。
反対に、都市圏の経済は地方に波及しなければ都市基盤が成り立たちません。

日本の首都圏、都市圏の物資・食料の供給は海外に頼る以前に、日本の地方により賄われなければ首都圏・都市圏の概念さえひっくり返ってしまいます。

SDGsでは「作る責任、使う責任」という項目があります。
持続可能な社会を作るためには生産する者だけではなく、商品を選択する消費者の判断も重要になってきます。

消費者として、日本の地域材の利用を考えてみることも必要でしょう。

外来植物

庭づくりを行うと外来種の繁茂が目立ちます。
セイヨウタンポポ、イワミツバ、ユフランスギク、ノラニンジンなどが旺盛です。
他にも名が分からないものが多く発生しています。

外来種の問題は、それが在来種を侵害し生態系のバランスを崩し、やがては環境破壊に繋がることです。

外来種は都市(まち)づくりでも多用されていますが問題になっていない部分もあります。
私の住む札幌では、
あかしあ(ニセアカシア)
ライラック(リラ)
プンゲンストウヒ
などがあります。

この中のアカシアはマメ科の落葉樹でフジの様な甘い香りの花をつけます。
花期には辺りを良い香りで包みます。甘い蜜は質の高い蜂蜜の原料になります。
このようなことから重宝され、伐採を拒む声も聞こえてきます。
しかし、ニセアカシアは旺盛な繁殖力により北海道中に広がり、山一面を覆い尽くしている風景さえ見られます。
他の樹木よりも早く成長し、樹木の主幹を駆除してもすぐに根から新たな幹が伸びてきます。新たな幹には薔薇よりも大きく鋭い二双の棘が備わるようになります。反発力が強く逆境に耐えるのです。

数が増えたニセアカシアを駆除することは相当難しいと考えられます。
山々を覆い尽くした後の、在来植物への影響が心配されます。