木製品の耐用年数は何年?

木工製品プランター

質問です:木製品は何年使いつづけられるのでしょうか?

これは多くの人がそれぞれに、固定概念をもっており、そのなかには誤解もありそうです。

本記事では、木製品の耐用年数について記載します。
木製品と言っても多々あります。
いろいろ挙げてみます。
木造建築、木造住宅、小屋、四阿、パーゴラ、遊具、木造船、ベンチ、土工測量杭、造園添え木、りんご箱、仏壇、神棚、戸棚、たんす、ピアノ、バイオリン、ギター、室内イス、テーブル、薬箱、えんぴつ、わりばし、アクセサリー.etc

これらの木製品は、大体の使用期間が予想できます。
過去からの製造と使用の経験により予想することができます。
製品種ごとにみてみます。

木造建築ならば100年経つとか50年経つなどが経験値です。建築家などの見立てでは30年などと言われるものは、最低限その年数の耐久性を見込んで設計するということです。

ピアノ、バイオリンなどは予想耐久年数は定められて設計されている訳ではないと思われます。経験的に何年持つだろうという予測は立てられるとは思うのですが。
楽器はどちらかというと、その置かれた環境が大きな要因になると考えられます。
持ち主の使い方、使用者の扱い方に依存するという要素も大きいと考えられます。
特に、著名なバイオリンなどは保管環境に気を使っているということで、そのために耐用年数が長くなっていると考えられます。

パーゴラなどの構造物は建築物よりもかなり短くなります。理由は構造部が風雨に晒されるからです。現時点までの習慣的使用に於いては10年程度とみて良いでしょう。

四阿などは建築物と構造物の中間にあると考えられます。
同じく習慣的な製品で15年くらいでしょうか。

これらの製品は使用環境によっても異なります。
湿気の多く、風通しの良くない環境だとかなりダメージを受けます。
これらの要因から受ける影響の頻度は、使用する材料の質によっても異なります。
耐久性は物理的な性質と化学的な性質の相互の影響を受けます。
物理的な要因は割れた、折れた、欠けたなどの破壊です。
化学的な要因で大きなものは腐食です。生物が媒体するものはカビによる効果は大きなダメージに繋がります。
物理的と化学的の複合的なものには虫害があります。シロアリの害はその代表例です。
シロアリに関して言えば、在来種のシロアリならば湿気が多い環境を好むのですが、外来種のシロアリは乾燥環境でも繁殖すると言われています。

木造船の耐久性は興味深いです。
素材、構造、使用環境、使い方、手入れ、保管方法など全ての条件が耐久時間を大きく動かすでしょう。(所有したことがありませんので定かなことは記載できません。)
漁村で多くの船が野ざらしに保管されているところを見る限り、おそらく10年くらいが耐用年数だと考えられます。
ただし、保管と手入れにより飛躍的に耐用年数が伸びると想像できます。

室内家具などは風雨に晒されないので、化学的な影響はそれほど受けません。
きちんとした構造で作られていて、物理的に無理のない使用方法、補修を行うと数十年か100年以上は使えそうです。

室内の環境で使われるものは使い方が乱暴でなければ同じ様に数十年単位で使えると考えられます。

耐久性が短いのは屋外で使われるものです。
同一環境の下で使われる屋外用製品は、腐食性に強い素材を使って作られることが長く使える条件です。

その中でも持続可能な素材を選ぶということは絶対条件になります。
SITECがデザイン・製作するフラワーベッド・ベースは耐久性の高い素材、構造、使い方を推奨し、屋外で10年以上使える製品に仕上げています。

Biotopについて

ビオトープキスゲ

Biotopというワードを時々耳にします。
あいまいさや誤解が多い用語になっています。
本記事はBiotopついて記載致します。

Biotop とは野生の生物空間を指すドイツ語を起源としたワードです。
日本では作られた生物空間を指したり、作られた池を指すことが多いのですがそれは本来の意味とは異なります。
これは人工的に生物空間を模した空間を作った事例から、それがそのものだと思い込んでしまった人が紹介したからでしょう。

Biotop つまり野生生物空間は、生産者としての植物、消費者としての動物・昆虫、そして分解者の微生物などが相互の働きを循環させて存在します。
例えば、森林には樹木が目立ちますが、樹木や草などの植物には昆虫をはじめとした虫などが生息し、それよりも大きめな両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類も生存しています。水辺には湿地植物や水生植物に魚類が棲みついていることもあります。
樹木や草などの足元には土壌があり、目に見えなくとも膨大な数の微生物やカビなども生き続けています。
このようなものがBiotopの一つです。
海洋や極地にも様々なBiotop が存在しています。

SDGsなどの環境目標などを見ると生物多様性という項目があり、そのポリシーはビオトープの維持に他なりません。

余談になりますが、人工的につくられた空間であっても、自然化し持続的に再生するものはBiotop と呼んでも誰も異論は唱えないでしょう。

超大型コンテナ・ボーダー・ガーデン(プランター使用)

10年の耐久性を持つ国産木材を使用したSITEC製大型プランターの植栽は艶消しローズウッド色の塗装

環境問題と緑化のことを記載致します。
ここのところの環境といえば、気候変動関係のCOP目標に意識が奪われがちです。
それはその通りで、気候変動の問題は最も危急な対応が求められる問題の一つなのです。
それでも、それを認識するにあたって、ビオトープの役割は外すことはできません。
酸素を始め、食料は100%バイオ素材に依存するのですから。
そして欧州を中心に発信されているグリーン・ニューディールなどの名称に見られる様に、みどりは環境の象徴となっているようです。

環境問題の改善をするためには、わたしたちの街づくりも緑を豊かにしたいものです。
ところが、都市の地面はアスファルトに覆われていてすぐに緑を増やすのは難しくなっています。

そこに登場したのがフラワーベッド・ベースです。
街の中に植栽を作り、ガーデン化することが可能です。

写真はフラワーベッド・コンテナです。
大容量のプランターに土を入れて灌木や草花などを植え付けることができます。
植物の生育に適した通気性・排水性に優れた構造を作っています。
底板が付いているので植栽したまま移動が可能です。
人力のフォークリフトで移動が可能です。
材質は日本の持続可能な木材で、屋外での耐久性に優れるヒノキアスナロ材を使用して作られています。

都市に似合うシンプルなシルエットになるデザインになるように設計しています。

フラワーベッド・ベースは性能、耐久性を試験しながら改良を重ね、何年もの年月をかけて作られています。

場所に合わせたフラワーベッド・ベースのデザイン契約も承ります。