Simple Raisedbed(シンプル・レイズドベッド)

シンプルレイズドベッドはアスファルトやコンクリートの上でも本格的な花壇を作ることを可能にした製品です。

都市のあらゆる空間に花壇を作ります。
木質の側板は用土の重さで膨らんだり歪んだりしません。
屋外での耐久性の高い木材を使用して作られていますので耐用年数は10年以上。
お好みの塗装色で製作致します。


SDGs(持続可能な開発目標)のポリシーに一致する製品です。
国産の循環的に生産されている林産材を使用しています。
都市で製品を使用することにより、森林(人工林)の持続的な保持とその機能を発揮させる経済の効果を波及させます。
また、将来製品が役目を終えた時、その存在が未来の環境に悪影響を与えない木質であることも大切な機能です。
咲いてくでは廃棄のトライサビリティーの計画として、製品についての廃棄物の回収も行います。

長持ちするウッドベンチ

屋外で使用する木製品は長持ちするかどうかが気になるところ。
長持ちします。

ベンチは木で作るというのが流儀。
もちろんそれは『咲いてく』流。

全てを木で作ると限ってはいないが、座板は必ず木にする。
その木は国産材。
そして針葉樹。
家具屋に言ったら笑われたこともある。

『家具は広葉樹で作るものだよ。広葉と針葉は違うんだよっ。』

『製品は節のないところを使うもんだよっ。』

そんなこと分かっている。
世界中の南洋材を日本に集めて使ってきた反省から、国産材しか使わないことにしている。
国産でも広葉樹は天然木だから使わない。
木を採るために人が植林した針葉樹は持続的な木材だからこれを使う。
会社務めをしていた頃、節のある材料を使った製品を販売して顧客から酷くに叱られたことがあった。
それ以来、節のある木は使ってはいけないものだと何年も思い続けた。
年月が経ったある時、

『節のないのは木らしくない。』

という意見を聞いた。
考えてみた『節は悪いことか?』
節は悪いものではない。木質の顔で個性がある。見栄えが良いものもあればそうでないものもある。
人間と一緒だ。 だからといってそれが価値ありとかそうではないと考えるのは多様性を許容することに反する。
しかも多くの中から選りすぐって節のないものを選ぶのは資源の無駄遣いに繋がるから、節のあるところの材料も使うようにしている。
欧州人は節のあるところも使うが、日本の伝統では無節を好むようになってしまっている。

考えを持ってものづくりをしてしまうと批判もある。
考えを持たない方が角が立たないかもしれないとも思う。

それでも考えを持って作ろうと執着するのだ。

フラワーベッド・ベースの開発

フラワーベッド・ベースの開発は、
『景観を良くすることを目的に作られた景観製品』が、
場合によっては景観を侵していることに違和を感じたことから始まった。

筆者は以前景観メーカーで景観製品の販売を行っていた。
その中で、会社ではOEMの既製品としてFRPプランターを扱っていた。
この種のプランターは様々なメーカーが作っており、行政が大量に導入していた。
製品は新旧様々に公園や通りに設置されていた。
しかし、綺麗なものとそうでないものの差が著しく、酷いものは破損して内部の木の骨材が露出しているものさえあり、見苦しい状態であった。
これについて調べてみると、綺麗なものはここ2年以内に納入したもので体裁を保っているだが、そうでないものは3年以上の年月が経っているということが分かった。 割れたりしているものは一概に年数ということはないが、ぶつけたりして角が欠けていたり、土の入れ過ぎによる膨らみが発生したところに衝撃が加わって割れた形跡が見受けられた。
これでも土を入れて花々を植えるという目的は達成しているので、プランターとしての機能は果たせているという考え方なのか継続して使用されていた。

当時、景観製品の耐用年数に約束事は特になかったが、いろいろと聞いてみると10年持てば良いという暗黙の認識があった。
このプランターは何年の耐久性で製作されているのかと疑問に感じていた。

そこに業務で行政の顧客からまとまった量のプランターの引き合いが来た。
契約を前に見積書などを出すのだが、その時点で確認されたことがあった。
『いったいこのプランターは何年の耐用年数で作られているのですか?』
その時、私が聞かれたくないもっともらしい質問で、相手も見透かしているかのように聞いてきた。

返答につまずき、答えを持ち帰ることにした。
社内で先輩社員や上司に相談し、OEM元の製造工場に聞いてみた。
1週間待った後、答えは『3年くらいで交換してもらわないとこっちも商売にならない』というものであった。
言い訳に聞こえるが一応それが答えとして理解できた。

違う製品を用意する必要があると考え始めた。